FabSimは、フルフィジカルシミュレーションを用いて、伝統的なジオメトリック手法よりも素早くリアルなプロセスモデルの作成を可能とするツールです。
ウェット/ドライエッチングプロセスいずれにも対応し、Si、水晶、サファイヤ、InPの結晶材料の他、各種金属材料に対応することで、複合したプロセスフローによるプロセスモデルの形状予測を可能とします。Blueprintで作成したマスクモデルとIntelliFabで作成したプロセスフローモデルを利用して、DryエッチングとWetエッチングの複合プロセスによるエッチングシミュレーションを行うことが可能です。
FabSimは、クリーンルームでのプロセス作業の実施前に、複雑なプロセスフローの視認、デバッグを可能とする可視化ツールです。IntelliFabと連動したFabSimは個々のプロセスステップを鮮明に表現します。ユーザーは、各ステップでの形状を視認することが可能で、容易にデバッグするための任意角度での断面表示も可能です。
IntelliSense社は、Dry/DRIEエッチングシミュレーションのためのRECIPE、WetエッチングシミュレーションのためのInteliEtch、リソグラフィシミュレーションのためのExposureのようなツールで、フィジカルプロセスシミュレーションにおいて、長い間MEMS産業を牽引してきました。この機能のすべてが、InteliSuiteのフラグシッププロセスシミュレータFabSimに組み込まれます。新しいシミュレーターは、フルフィジカルシミュレーションを用いて、伝統的なジオメトリック手法よりも容易に、リアルなプロセスモデルの作成を実現します。各種エッチング現象を、分子結合モデルとエッチングレートデータをベースにした物理シミュレーションで算出。目的のエッチング対象材料に応じる、エッチング材料/エッチレートモデルのカスタム拡張にも対応します。
FabSimはFabViewerと、どのような差異があるのか?
FabSimとFabViewerは、とても似ている見た目と使用感を持ちます。FabSimは、Deposition, UV lithography, etching, bondingなどを含む、FabViewerと同じ機能すべてを実行することが可能です。FabViewerと同じ、使い勝手の良いパワーポイントエキスポート機能のサポートも行います。主な差異は解法にあります。FabViewerは、ベーシックなvoxelベース形状を使用するのに対し、FabSimは、物理解法を使用して、より精度の高い結果を得ます。違いは、Siの異方性ウェットエッチングステップの際に、最も目立ちます。下記画像では、両方のツールを用いたウェットエッチングのサンプルを示します。
FabSimでは、どのようなモデル、手法をDRIEと異方性ウェットエッチングで使用しますか?
両方のエッチングタイプに対して、FabSimは、より高精度かつシミュレーション時間の軽減のため、ベースとしてCA modelを使用しています。また、対象現象によりカスタマイズされたモデルを使用しています。
FabSimでは、どのようなモデル、手法をSU8リソグラフィプロセスのステップで使用しますか?
SU8リソグラフィモジュールは、3D dynamic CA modelを使用します。シミュレーションスピードは、static 3D CA modelに対して、大きく改善されています。